最新更新日付 2020年12月1日

銀行預金を相続するには、
亡くなった方の口座のある各銀行で相続手続きを行う必要があります。

ただ、相続手続きを行うと言いましても、
遺言書がある場合と、遺言書がない場合(遺産分割協議書を作る場合と作らない場合)、
家庭裁判所の調停調書や審判所がある場合とでは、
相続手続き前の準備の段階から手順に大きな違いがあります。

そこで、このページでは、遺言書がある場合と、
遺言書がない場合(遺産分割協議書を作る場合と作らない場合)、
家庭裁判所の調停調書や審判所がある場合のそれぞれについて、
銀行預金を相続する具体的な手順を相続専門の行政書士が解説致します。

  • 銀行預金を相続する方法(遺言書がある場合)
  • 銀行預金を相続する方法(遺言書がない場合)
  • 家庭裁判所の調停調書や審判書がある場合
  • 銀行預金を相続する方法(遺言書がある場合)

    遺言書がない場合の銀行預金を相続する方法については、
    このページの下記「銀行預金を相続する方法(遺言書がない場合)」で、
    解説している方法になります。

    それでは、遺言書がある場合についてですが、
    亡くなった方の遺言書がある場合は、
    原則、遺言書の内容のとおりに相続を行う必要があります。

    ただ、遺言書が自筆証書遺言(本人が全文自筆で書いた遺言書)で、
    法務局に保管されている場合(令和2年7月から制度開始)と保管されていない場合、
    そして、公正証書遺言の場合とでは、手続きの手順に違いがあります。

    違いとしては、法務局に遺言書が保管されている場合は、
    法務局から遺言書の証明書を発行してもらい(令和2年7月から制度開始)、
    発行してもらった遺言書の証明書によって銀行などの相続手続きを行います。

    逆に、令和2年7月から始まる法務局での遺言書の保管制度を利用しないで、
    亡くなった方の自宅などでそのまま遺言書を保管していた場合は、
    家庭裁判所で遺言書の検認手続きを受ける必要があるのです。

    具体的に、亡くなった方の遺言書がある場合の銀行預金を相続する方法としては、
    次のステップ1~6の手順となります。

    ※ただし、公正証書遺言書の場合は、家庭裁判所の検認手続きの必要がなく、
    そのまま各銀行預金の相続手続きに入れますので、
    下記のステップ1と2を飛ばして、ステップ3からが手順となります。

    ステップ1
    遺言書が自筆証書遺言(本人が全文自筆で書いた遺言書)の場合、
    相続に必要な戸籍謄本等を取得して相続人を確定する。

    遺言書が自筆証書遺言(本人が全文自筆で書いた遺言書)の場合、
    最初に必要なのが戸籍謄本等の取得です。

    ただ、取得すべき戸籍謄本等の範囲は、
    亡くなった方と相続人の関係によって、次のように違っています。

    (亡くなった方に子供がいる場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等及び住民票除票
    • 相続人(子供)全員の戸籍謄本等及び住民票(又は戸籍の附票)

    (亡くなった方に子供や孫がいなくて、父または母が生きている場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等及び住民票除票
    • 相続人(父母)の戸籍謄本等及び住民票(又は戸籍の附票)

    (亡くなった方に子供や孫がいなくて、父母や祖父母も亡くなっている場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等及び住民票除票
    • 亡くなった方の父母の出生から死亡までの戸籍謄本等
    • 相続人(兄弟姉妹)全員の戸籍謄本等及び住民票(又は戸籍の附票)

    なお、上記の戸籍謄本等以外にも、祖父母の年齢によっては、
    祖父母の死亡のわかる戸籍謄本等も必要になることがあります。

    そして、兄弟姉妹で既に死亡している人がいれば、
    その子供(おいめい)の戸籍謄本等及び住民票(又は戸籍の附票)も必要です。

    上記の戸籍謄本等というのは、除籍謄本(じょせきとうほん)や、
    原戸籍(はらこせき)と呼ばれる戸籍も含まれ、
    それぞれいくつか取得することになります。

    なぜなら、亡くなった方や父母の婚姻(もしあれば離婚)・転籍、
    過去複数回あった戸籍法の改正などによって、
    亡くなった方の除籍謄本や原戸籍はいくつか存在しているからです。

    そのため、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等だけで、
    通常、5通~10通前後取得する必要があります。

    そして、必要な戸籍謄本等が1つでも足りなければ、
    次のステップ2の遺言書の検認手続きで、
    戸籍謄本等がそろうまで追加提出を求められるので注意が必要です。

    【関連記事】
    出生から死亡までの戸籍とは
    銀行の相続の戸籍の集め方
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    ステップ2
    法務局に遺言書が保管されていれば法務局で遺言書の証明書をもらい、
    法務局に遺言書が保管されていなければ家庭裁判所で検認手続きを行う。

    法務局に遺言書が保管されていれば(令和2年7月10日からの新制度)、
    亡くなった方の遺言書の証明書を法務局で交付してもらいます。

    法務局に遺言書が保管されていなければ、
    遺言者の最後の住所地を管轄している家庭裁判所に、
    遺言書の検認(けんにん:裁判所による遺言書の検証)の申し立てを行います。

    遺言書の検認の申し立てには、ステップ1でそろえた戸籍謄本等と、
    検認申立書、収入印紙800円、
    遺言書の写し(遺言書が開封されている場合)などの書類が必要です。

    書類を家庭裁判所に提出すると、
    家庭裁判所から相続人全員にハガキ等で検認日が通知されますので、
    検認日に再度、家庭裁判所に出向いて検認を受けます。

    なお、検認日は、検認の申し立て書類を家庭裁判所に提出してから、
    通常1~2ヶ月先になります。

    そして、家庭裁判所での検認が済むと、
    検認済証明書と遺言書の原本を申立人が受け取ることになるのです。

    ちなみに、遺言書に封がされている場合には、
    家庭裁判所で検認を受けるまで封を開けてはいけないことになっており、
    勝手に封を開けると5万円以下の罰則があるので注意が必要です。

    なお、遺言書に封がされていなくても、
    遺言書の検認は必要です。

    ただ、遺言書が公正証書遺言(公証人が公正証書として作成した遺言書)の場合は、
    遺言書の検認は必要ありません。

    【関連記事】
    遺言書がある時の銀行の相続

    ステップ3
    遺言書に遺言執行者が指定されているか確認する。

    遺言書には、自筆証書遺言書でも公正証書遺言書でも、
    遺言執行者(遺言の内容を実行する人)が指定されていることがあります。

    遺言執行者は、遺言書に記載されている内容を実行する権限を持っているため、
    遺言書に遺言執行者の記載があれば、
    遺言執行者に連絡をする必要があるのです。

    ステップ4
    亡くなった方の口座のある各銀行に連絡する。

    亡くなった方の口座のある各銀行に、
    口座名義人が亡くなったことを伝えます。

    伝え方は電話でもかまいませんし、
    窓口に直接出向いて伝えてもかまいません。

    ただ、銀行の担当者からは、亡くなった方の氏名だけでなく、
    生年月日や死亡年月日、口座番号などを聞かれますので、
    すべて正確に答える必要があります。

    そして、銀行の担当者の判断によって、
    亡くなった方の銀行口座の全ての取引が停止されます。

    つまり、銀行側が口座名義人の死亡を知ったときに、
    亡くなった方の口座は凍結(とうけつ)されるということです。

    口座が凍結されると、預金を引き出すことも、
    入金することもできなくなります。

    もし、口座が公共料金等の引き落とし先になっていた場合、
    口座が凍結された時点から、
    引き落としもされなくなってしまうのです。

    ただ現在では、葬式費用などで亡くなった方の預貯金の引き出しが必要な場合、
    「口座の預貯金額×法定相続分×3分の1」の金額については、
    相続人の1人が単独で払い戻しをできることになっています。

    この制度は、預貯金の仮払い制度と呼ばれていまして、
    亡くなった方の口座のある1つの銀行につき、
    150万円が限度額とされています。

    亡くなった方の遺言書がある場合、
    遺言書の検認などで時間のかかることもありますので、
    急ぎで一定金額を受け取りたいときには仮払い制度を利用すると良いでしょう。

    【関連記事】
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    ただ、亡くなった方の銀行預金の全額を引き出すためには、
    下記のステップ5~6まで進めて、相続手続きを完了させる必要があります。

    ステップ5
    各銀行預金の相続に必要な書類を準備する。

    遺言書がある場合の銀行預金の相続手続きには、
    原則として次の書類が必要です。

  • 被相続人(亡くなった方)の死亡の記載のある戸籍謄本等
  • 被相続人の遺言書(検認済み自筆証書遺言または公正証書遺言)
  • 銀行が用意している相続手続き依頼書(相続手続き請求書)
  • 亡くなった方の預貯金を相続する方の印鑑証明書
  • もしあれば、亡くなった方の銀行口座の通帳とキャッシュカード
  • なお、遺言執行者が選任されている場合は次の2点も必要になります。

  • 遺言執行者の選任審判書謄本
  • 遺言執行者の印鑑証明書
  • 上記書類に内、銀行が用意している相続手続き依頼書(相続手続き請求書)には、
    遺言書によって遺産を受け取る方が必要事項を記入します。

    ただし、遺言執行者が選任されている場合は、
    遺言執行者と遺産を受け取る方が記入することになります。

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    ステップ6
    各銀行に相続手続き書類を提出して、書類審査後に払い戻しを受ける。

    銀行預金の相続に必要な書類がすべて整った段階で、
    各銀行ごとに書類を提出します。

    書類の提出方法は、郵送提出でも窓口提出でも良い銀行もあれば、
    窓口提出のみの銀行など銀行によって違いがあります。

    相続手続き書類が銀行に提出されれば、銀行内で書類審査が行われ、
    不備や不足があれば銀行から連絡が来ますので、
    修正したり、不足の書類を提出しなければなりません。

    書類に不備不足が無ければ、通常1週間程度で、
    遺言書によって遺産を受け取る方の銀行口座に、
    亡くなった方の銀行預金が銀行から振り込まれて手続き完了となります。

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    銀行預金を相続する方法(遺言書がない場合)

    亡くなった方の遺言書がない場合に、
    銀行預金を相続する方法としては2通りあります。

    1つは、遺産分割協議書を作り、
    遺産分割協議書によって銀行預金の相続手続きを行う方法です。

    もう1つは、遺産分割協議書を作らないで、
    銀行預金の相続手続きを行う方法です。

    遺産分割協議書については、
    銀行預金の相続に必ず必要な書類ではありませんので、
    作っても作らなくてもどちらでもかまいません。

    しかし、相続人同士の交流があまりない場合や、
    信用できない相続人がいる場合、相続税の申告を予定している場合には、
    遺産分割協議書を作成してから相続手続きを行う方が良いと言えます。

    具体的に、亡くなった方の遺言書がない場合の銀行預金を相続する方法としては、
    次のステップ1~5の手順となります。

    ステップ1
    相続に必要な戸籍謄本等を取得して相続人を確定する。

    被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等と、
    相続人全員の戸籍謄本等は、銀行預金の相続だけでなく、保険金や株、
    不動産などの相続手続きでもかならず必要な書類となっています。

    そのため、まずは必要な戸籍謄本等をすべて取得して、
    亡くなった方の相続人を戸籍の内容から判断して、
    相続を進めていくのが後戻りすることのない手順となります。

    なぜなら、相続人と思っている人達だけで先に話し合いを進めたり、
    相続手続き書類を作成しても、戸籍謄本等を確認して他にも相続人がいた場合、
    すべて最初からやり直しになってしまうからです。

    ただ、相続手続きで必要とされる戸籍謄本等の範囲は、
    亡くなった方と相続人の関係によって、次のように違っています。

    (亡くなった方に子供がいる場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等
    • 相続人(子供)全員の戸籍謄本等

    (亡くなった方に子供や孫がいなくて、父または母が生きている場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等
    • 相続人(父母)の戸籍謄本等

    (亡くなった方に子供や孫がいなくて、父母や祖父母も亡くなっている場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等
    • 亡くなった方の父母の出生から死亡までの戸籍謄本等
    • 相続人(兄弟姉妹)全員の戸籍謄本等

    なお、上記の戸籍以外にも、祖父母の年齢によっては、
    祖父母の死亡のわかる戸籍謄本等も必要になることがあります。

    そして、兄弟姉妹で既に死亡している人がいれば、
    その子供(おいめい)の戸籍謄本等も必要になります。

    上記の戸籍謄本等というのは、戸籍謄本1つだけでなく、
    除籍謄本(じょせきとうほん)や原戸籍(はらこせき)と呼ばれる戸籍も、
    それぞれいくつか取得する必要があることに注意が必要です。

    なぜなら、亡くなった方や父母の婚姻(もしあれば離婚)・転籍、
    過去複数回の戸籍法の改正などによって、
    亡くなった方の除籍謄本と原戸籍はそれぞれいくつか存在しているからです。

    そのため、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等だけで、
    通常、5通~10通前後取得する必要があります。

    そして、上記の戸籍謄本等の内容を全て確認して、
    亡くなった方の戸籍上の相続人を調査確定するのです。

    ただし、1人でも戸籍上の相続人を見抜かってしまうと、
    後ですべてやり直しになってしまうこともあるので、
    細心の注意と法的な判断で、的確に相続人を調査確定する必要があります。

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    ステップ2
    戸籍上の相続人全員で遺産の分け方を話し合う。
    その際、遺産分割協議書を作るか作らないかを決める。

    相続に必要な戸籍謄本等がすべてそろい、
    戸籍上の相続人全員が確定すれば、亡くなった方の遺産の分け方と、
    遺産分割協議書を作るか作らないかを相続人全員で決めます。

    遺産の分け方の話し合いについては、
    誰が、何を、どれだけ相続するのかということと、
    相続手続きを行う代表相続人を、相続人全員で決めるということです。

    なぜなら、亡くなった方の各銀行預金の相続手続きでは、
    原則、代表相続人(相続人全員で決めた代表者)に全額支払い、
    代表相続人から他の相続人に配分するという流れになっているからです。

    そして、相続人同士の話し合いは、話がまとまれば良いので、
    かならずしも全員が集まって話す必要はなく、
    電話やメール、手紙のやり取りによる話し合いでもかまいません。

    銀行預金の相続では、特に遺産分割協議書は必要ないのですが、
    もし、相続人同士で遺産分割協議書を作ることになれば、
    この時点で遺産分割協議書を作成して、相続人全員で署名押印して仕上げます。

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    ステップ3
    亡くなった方の口座のある各銀行に連絡する。

    口座名義人が亡くなったことを、
    亡くなった方の口座のある各銀行に知らせます。

    知らせる方法としては、電話でもかまいませんし、
    各銀行の窓口に行って伝えてもかまいません。

    ただ、銀行に知らせたときには、
    通常、亡くなった方の生年月日や死亡年月日、
    口座番号や亡くなった方との関係などを聞かれます。

    同時に、各銀行の担当者の判断によって、
    亡くなった方の銀行口座は凍結(とうけつ)されるのです。

    口座が凍結されると、その口座からお金を引き出すことも、
    入金することもできなくなります。

    もし、亡くなった方の銀行口座が、
    公共料金などの引き落とし先になっていた場合、
    口座が凍結された時点から引き落としもされなくなるので注意が必要です。

    そして、亡くなった方の銀行口座が凍結されると、
    銀行預金の相続に必要な書類を銀行に提出して、
    相続手続きを完了するまで凍結は解除されません。

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    ステップ4
    各銀行預金の相続に必要な書類を準備する。

    銀行預金の相続に必要な書類は、遺産分割協議書がある場合と、
    遺産分割協議書がない場合とで違いがあり、
    原則として必要な書類はそれぞれ次のとおりです。

    (遺産分割協議書がある場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等
    • 相続人全員の戸籍謄本等
    • 銀行が用意している相続手続き依頼書(相続手続き請求書)
    • 遺産分割協議書
    • 相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書が完成した日前後の発行分)
    • もしあれば、亡くなった方の銀行口座の通帳とキャッシュカード
    (遺産分割協議書がない場合)

    • 被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本等
    • 相続人全員の戸籍謄本等
    • 銀行が用意している相続手続き依頼書(相続手続き請求書)
    • 相続人全員の印鑑証明書(通常、発行日より3~6ヶ月以内のもの)
    • もしあれば、亡くなった方の銀行口座の通帳とキャッシュカード

    上記の書類については、
    被相続人の銀行口座のある銀行ごとにそれぞれ書類が必要となるため、
    すべてそろえるには大変な労力と時間が必要となります。

    なお、遺産分割協議書がある場合とない場合の大きな違いは、
    遺産分割協議書があれば、
    基本的に相続人全員の署名押印は遺産分割協議書のみで足りることです。

    具体的には、遺産分割協議書があれば、
    銀行が用意している相続手続き依頼書(相続手続き請求書)には、
    基本的に代表相続人1人の署名押印などで済みます。

    しかし、遺産分割協議書がなければ、
    銀行が用意している相続手続き依頼書(相続手続き請求書)には、
    相続人全員の署名と押印が必要になるという違いがあります。

    たとえば、亡くなった方の銀行預金が複数の銀行にある場合、
    遺産分割協議書がなければ、それぞれの銀行の相続手続き依頼書(複数枚)に、
    相続人全員で署名押印が必要になるということです。

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    りそな銀行の相続と必要書類

    ステップ5
    各銀行に相続手続き書類を提出して、書類審査後に払い戻しを受ける。

    銀行預金の相続に必要な書類がすべて整った段階で、
    各銀行ごとに書類を提出します。

    書類の提出の方法は、郵送提出でも窓口提出でも良い銀行もあれば、
    窓口提出のみの銀行など銀行によって違いがあります。

    書類が提出されれば、銀行内で書類審査に入りますので、
    不備や不足の連絡があれば、書類を受け取って修正したり、
    不足の書類を提出しなければなりません。

    そして、銀行の書類審査で問題ないと判断されれば、
    通常、代表相続人の銀行口座に、
    その銀行にある亡くなった方の銀行預金の全額が振り込まれます。

    その後、必要であれば、
    代表相続人からその他の相続人に配分する流れになるのです。

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    家庭裁判所の調停調書や審判書がある場合

    相続人同士で遺産分割の話し合いがどうしてもまとまらない場合、
    亡くなった方の銀行預金を相続する方法として、
    家庭裁判所の調停や審判を利用することも可能です。

    家庭裁判所の調停や審判を利用した場合、
    最終的には、家庭裁判所の調停調書や審判書を受け取ることになります。

    そして、家庭裁判所の調停調書や審判書がある場合は、
    すぐに銀行預金の相続手続きを行うことができます。

    その際、銀行預金の相続手続きに必要な書類としては次の3点です。

  • 調停調書または審判書の原本
  • ※審判書に確定表示がない場合は、審判確定証明書も必要です。

  • 亡くなった方の銀行預金を相続する方の印鑑証明書
  • 銀行が用意している相続手続き依頼書(相続手続き請求書)
  • かならず必要となる書類は以上の3点ですが、
    調停調書または審判書の内容によっては、
    別途書類が必要になることもあります。

    そして、上記の書類を銀行に提出後、
    銀行内で書類審査が行われ、不備不足など問題なければ、
    亡くなった方の銀行預金を相続する方に銀行預金が支払われるのです。

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