亡くなった人が遺言書を残している時と、
残していない時とでは、
銀行の相続の流れは、大きく違ってきます。

なぜなら、亡くなった人が遺言書を残している場合には、
銀行の相続手続きよりも前に、
家庭裁判所で、遺言書の検認(けんにん)の手続きが必要だからです。

亡くなった人が自筆で書いて残した遺言書は、
封がされている場合も、封がされていない場合にも、
そのままでは、銀行などの相続手続きに使用することはできません。

まずは、亡くなった人の住所地を管轄している家庭裁判所に、
遺言書の検認申し立ての手続きを行い、
遺言書に検認済み証を添付してもらう必要があるのです。

銀行では、亡くなった人の遺言書に、
家庭裁判所の検認済みがされているかどうかを見て、
相続手続きに使用できるかどうかを判断します。

もし、銀行の相続手続き書類として、
検認を受けていない遺言書を、銀行に提出したとしても、
まず、家庭裁判所で検認を受けてください、と言われるだけです。

ただ、家庭裁判所の遺言書の検認手続きでは、
単に、亡くなった人の遺言書だけあれば良いというわけではなく、
他にも、家庭裁判所に提出しなければならない添付書類があります。

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まず、家庭裁判所の遺言書の検認手続きに必要な書類としては、

① 亡くなった人の生れてから亡くなるまでのすべての戸籍の謄本類

② 法定相続人全員の戸籍の謄本類

③ 遺言書の検認申し立て書(ゆいごんしょのけんにんもうしたてしょ)

④ 亡くなった人の遺言書

以上の4点となります。

ちなみに、上記①の亡くなった人のすべての戸籍の謄本類と、
②の法定相続人全員の戸籍の謄本類については、
銀行の相続手続きでも、提出しなければならない書類です。

そのため、遺言書の検認の手続きや、銀行の相続を進めるためには、
まず最初に、相続に必要な戸籍の謄本類を集める必要があるわけです。

ではなぜ、遺言書の検認でも、それらの戸籍の謄本類が必要かと言えば、
遺言書の検認を申し立てた後、家庭裁判所が検認日を決めて、
そのことの通知文書(または、通知ハガキ)を、
法定相続人全員の住所宛てに発送しなければならないからです。

つまり、亡くなった人の法定相続人全員を、
家庭裁判所が把握するために、
亡くなった人のすべての戸籍と、法定相続人の戸籍の謄本類が必要なのです。

そして、遺言書の検認日には、法定相続人の内、
家庭裁判所に来ることが可能な人が集まり、
法定相続人全員の目の前で、遺言書を開封する流れになっています。

もし、遺言書に封がされていなければ、
家庭裁判所に来ている相続人全員が、
遺言書の内容等を確認する流れになります。

以上のように、遺言書の検認手続きは進みますので、
検認の手続きが完了するまで、
期間的には、約1ヶ月~2ヶ月は見ておいた方が良いでしょう。

そして、家庭裁判所での検認が無事に終われば、
遺言書に、家庭裁判所の検認済み証明書などが添付されますので、
それによって、銀行の相続手続きに進むことができるのです。

銀行の相続手続きでは、その検認済みの遺言書と、
亡くなった人と法定相続人の戸籍の謄本類と、
銀行が指定する用紙を、銀行に提出する流れになります。

なお、銀行が指定する用紙は、
銀行によって枚数や様式が異なりますので、
事前に確認して、銀行が指定する用紙を作成する必要があります。

以上、遺言書がある時の銀行の相続は、
だいたい上記のような流れで進んでいくことになるのです。

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