遺産分割協議書を作成する通数については、
相続人の人数分を作成して、
相続人全員が、各自原本1通を保管しておくのが一般的です。

なぜなら、遺産分割協議書に書かれている内容を、
実行しない相続人が出た場合、
対抗するためには、遺産分割協議書の原本が必要だからです。

もし、手元に遺産分割協議書の原本がなければ、
結局、言った言わないの水掛け論に、
なってしまう可能性もあります。

そのため、少なくとも、
自分が署名押印した遺産分割協議書については、
その原本を1通、手元に保管しておくことが重要です。

もちろん、遺産分割協議書は、
署名した全員の印鑑証明書が添付されて完成となるため、
全員分の印鑑証明書の原本も必要になります。

たとえば、相続人が5人いた場合には、
遺産分割協議書を5通作成して、
印鑑証明書も各自が5通取得します。

そして、各相続人が、遺産分割協議書1通と、
相続人全員分の印鑑証明書1通ずつを、
保管するというのが一般的なのです。

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しかし、遺産の金額が少額であったり、
相続人同士の話し合いでも問題なければ、
遺産分割協議書の原本は、1通だけ作成することでも良いでしょう。

たとえば、遺産分割協議書の原本を1通だけ作成して、
印鑑証明書も相続人全員分を各自1通分だけ取得します。

そして、その完成された遺産分割協議書の原本1通によって、
代表相続人が相続手続きを進めて、
他の相続人は、遺産分割協議書のコピーを保管するわけです。

その際、できれば、印鑑証明書についても、
全員分コピーして、一緒に保管します。

ただ、コピーの場合、証明力という点で不安は残りますが、
遺産分割協議書の存在については、
ある程度の証拠になります。

また、遺産分割協議書の原本だけ、
相続人全員分の通数を作成するという方法もあります。

そして、印鑑証明書については、
相続人各自が1通だけ取得して、代表相続人が原本を保管し、
あとの相続人は、コピーを保管するという方法です。

この方法なら、遺産分割協議書の原本はそれぞれが保管し、
相続人全員分の印鑑証明書については、各自1通で済むため、
印鑑証明書の発行手数料を少し抑えることができます。

ただ、印鑑証明書が原本の時に比べると、
コピーの場合、少し不安ですが、
相続人同士で争いにならなければ問題ありません。

なお、遺産分割協議書を作成して、
協議書に、相続人全員の住所と氏名が記入され、
実印が押されただけでは、完成した遺産分割協議書とは言えません。

なぜなら、遺産分割協議書は、
相続人全員の印鑑証明書各自1通の原本が添付された時に、
完成していると言えるからです。

逆に言えば、銀行の相続手続きの時に、
遺産分割協議書の原本だけを提出しても、
相続人全員の印鑑証明書の原本の添付がなければ無効です。

そのため、相続人全員の印鑑証明書が、
コピーの場合には、
銀行の相続手続きを進めることはできないということになります。

つまり、遺産分割協議書と、相続人全員の印鑑証明書、
両方の原本がそろってはじめて、
完成された遺産分割協議書と言えるのです。

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