「ゆうちょ銀行の口座の凍結とは?」
「ゆうちょの口座凍結を解除するには?」
「ゆうちょの口座凍結の期間はどの位?」
と悩んでいる方は多いと思います。
そこで、このページでは、次の3つの疑問について、
相続専門の行政書士が順番にご説明致します。
行政書士・土地家屋調査士 寺岡 孝幸(てらおか たかゆき)
保有資格:行政書士、土地家屋調査士。
取扱い分野:相続関連手続き全般。
経歴:開業以来17年間、相続手続きに関する業務を全国対応で行っています。
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ゆうちょ銀行の口座の凍結とは?
ゆうちょ銀行に口座を持っている人が亡くなった場合、
亡くなった方の住所、氏名、生年月日、死亡年月日、記号番号(口座番号)を、
ゆうちょ銀行の窓口に相続人が伝えた時点で、亡くなった方の口座は凍結されます。
ただし、ここで注意が必要なのが、
亡くなった方の口座の記号番号(口座番号)を、
すべて正確に窓口担当者に伝えることができるかどうかです。
亡くなった方がゆうちょ銀行口座を複数持っていたり、
普通貯金と定期貯金では記号番号が違ったりするので、
亡くなった方の口座の記号番号は1つとは限りません。
もし、亡くなった方の口座の記号番号を全て正確に伝えることができれば、
ゆうちょ銀行の窓口担当者の判断によって、
その時点で、亡くなった方のゆうちょ銀行口座がすべて凍結されます。
亡くなった方のゆうちょ銀行口座が凍結されれば、
その口座の普通貯金や定期貯金の出金ができなくなり、
入金や引き落としもできなくなります。
しかし、ゆうちょ銀行の窓口担当者に、
亡くなった方の口座の記号番号を全て正確に伝えることができない場合や、
他にもあなたが知らない亡くなった方の記号番号が存在することもあります。
そのような場合には、亡くなった方の全ての口座の記号番号を明らかにするため、
ゆうちょ銀行の現存照会(げんぞんしょうかい)の手続きを行う流れになるのです。
ゆうちょ銀行の現存照会の手続きというのは、
亡くなった方の全ての口座の記号番号や貯金額を、
明らかにすることができる手続きのことです。
ただ、現存照会の手続きを行うには、
亡くなった方とその相続人(ゆうちょ銀行窓口に来た人)との、
つながりのわかる戸籍謄本等が添付書類として必要となります。
現存照会の手続きと添付書類については、
「ゆうちょ銀行の現存照会とは」で解説しているとおりです。
なお、亡くなった方のゆうちょ銀行口座が、
公共料金などの引き落とし口座になっている場合は、
口座凍結の依頼をする前に、引き落とし先の変更もしておいた方が良いです。
そして、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本など、
相続手続きに必要な戸籍の取得作業も、
口座凍結の依頼をする前に済ませておくと良いです。
なぜなら、このページの下記「ゆうちょの口座凍結を解除するには?」と、
「ゆうちょの口座凍結の期間」で解説しているように、
口座凍結を解除するには思っている以上に手間と時間がかかるからです。
ただし、亡くなった方の銀行預金が少額の場合は、
通常の口座凍結および解除の流れとは異なりますので、
「銀行の相続で少額なら?」を参照ください。
ゆうちょの口座凍結を解除するには?
ゆうちょ銀行の口座凍結を解除するには、
まず、相続確認表という3枚つづりの用紙を、ゆうちょ銀行窓口でもらうか、
「ゆうちょ銀行の相続確認表とは」で解説しているとおり準備します。
そして、相続確認表3枚に必要事項を記入してから、
ゆうちょ銀行窓口に提出します。
相続確認表3枚を提出する窓口は、
全国どこのゆうちょ銀行窓口でもかまいません。
なお、相続確認表に記入する人は、通常、代表相続人となりますので、
窓口に行くのは代表相続人1人だけでかまいません。
ゆうちょ銀行の窓口に相続確認表を提出してから約1週間~2週間後に、
ゆうちょ銀行の貯金事務センターから、
『必要書類のご案内』という書類が郵送で送られてきます。
そして、ゆうちょ銀行の口座凍結の解除に必要な書類としては、
少なくとも次の書類が必要です。
- 貯金等相続手続請求書
- 相続手続きに必要な戸籍の謄本類
- 相続人全員の印鑑証明書(発行後6か月以内)
- 代表相続人の身分証明書
- その他ケースによって必要な書類
上記の書類がそろった段階で、ゆうちょ銀行窓口に書類を提出します。
その後、ゆうちょ銀行の貯金事務センターで書類審査が行われ、
不備・不足が無ければ、亡くなった人の口座凍結が解除されて、
代表相続人のゆうちょ銀行口座に貯金の全額が振り込まれるのです。
なお、ゆうちょ銀行の口座凍結の期間については、
このページの下記「ゆうちょの口座凍結の期間」で、
解説している通りとなりますので注意が必要です。
【関連記事】
・ ゆうちょ銀行の相続確認表とは
・ ゆうちょ銀行の代表相続人とは
ゆうちょの口座凍結の期間
ゆうちょ銀行の口座凍結の期間としては、
亡くなった方の口座が凍結されてから相続手続きを済ませるまでです。
なぜなら、ゆうちょ銀行での相続手続きを済ませるまで、
口座の凍結は続くからです。
ある一定の期間だけ口座が凍結されれば、
自然に口座の凍結が解除されるわけではありません。
なお、亡くなった方のゆうちょ銀行の貯金が少額の場合、
通常の口座凍結および解除の流れとは異なりますので、
「ゆうちょ銀行の相続で少額なら」を参照ください。
また、ゆうちょ銀行の相続手続きでは、
「ゆうちょ銀行の相続の必要書類」でくわしく解説しているように、
いくつかの書類の提出が必要です。
特に、相続手続きに必要な戸籍の謄本類をすべてそろえるだけでも、
人によっては数週間かかる作業になることも多々あります。
そのため、ゆうちょ銀行の相続手続きを進める前に、
相続手続きに必要な戸籍の謄本類を先にすべて取得しておくと、
口座凍結の期間を短くすることもできるのです。
もし、相続手続きに必要な戸籍の謄本類の取得でお困りの方は、
「銀行の相続手続きに必要な戸籍で困っていませんか?」で、
楽に解決する方法もあります。
【関連記事】
もし、亡くなった方のゆうちょやその他の銀行貯金が少額の場合、
通常の口座凍結解除の流れとは異なる場合がありますので、
「銀行の相続で少額なら?」を先に確認しておきましょう。
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